
MVP取りました!!
リクルート出身の人って、自信に満ち溢れててちょっと苦手じゃないですか?
実は、彼らは最初から自信があって出来る営業だった訳ではありません。
リクルートの育成システムを通じて、短期で一人前になり、どんどん成長していったのです。
自分が銀行に新卒で入った時の新人時代からすると、リクルートの新人育成システムは本当に目を見張るものがあります。
入社前のぼくは

リクルートは『成長できる』と言うけど、本当なのかなぁ
と、懐疑的でした。
しかし、実際に自分が入社し、リクルートに入ってきたばかりの新人がどんどん成長していくのを目の当たりにしていき驚きました。
今回は、新人を急成長させるリクルートの仕組みの凄さについてご紹介したいと思います。
- リクルートで働くことを考えている人
- 社内風土の変革に動いている人
- 転職を考えている人
リクルートの新人営業マンが早期に戦力になる理由
リクルートは人材の流動性が高いことでも知られており、平均継続年数は7年程度と短いです。
短い理由として、「契約社員の方がたくさんいる」ことが理由として挙げられます。

会社側としても出来るだけ短い期間で、社員にパワーアップしてもらう必要があるのです。
リクルートの新人がすぐに戦力化される仕組みは大きく3つあると思っています。
1 新人が早くにPDSを回せるようになる仕組み
2 みんなで成長する仕組み
3 上司や先輩が育成にコミットする仕組み
それぞれについて解説していきます。
新人が1人でPDSが出来るようになる仕組み

全ての仕事の基本である『PDS』
リクルートには『計画を立て、実行し、改善する』というプロセスを誰でも素早く行える仕組みがあります。
いくつかの仕組みがあるのですが、リクルート以外の人にも有名な「ヨミ表」を用いて考えてみましょう。
リクルート名物の「ヨミ表」でPDSを学ぶ
ヨミ表とは簡単にいうと、自分の目標に対しての現状の差分を可視化するための数値管理表です。
目標・・5,000万
Aヨミ・・4,000万(確定)
Bヨミ・・500万(ほぼ確定)
Cヨミ・・300万(受注できそう?)
Dヨミ・・200万(頑張ります!)
上記の場合、自分の目標は5,000万円になります。
目標に対して、既に受注が確定している分を「Aヨミ」として数値を入力していきます。
受注角度のから可能性の高い順に「Bヨミ」「Cヨミ」「Dヨミ」と入力していきます。
目標に対してどのくらい数字が足りていないか?、何をしないといけないのか?を可視化することによって自分の行動計画が立てられるようになっていきます。
短いサイクルでこのヨミ表を見直すことで、自分の行動の何がいけなかったか?その為に何をしなければいけないのか?を知ることが出来ます。をもとに先輩や上司と会話することで、
銀行時代は、上司が部下に

この足りない数字どうするんだ!?
と質問し、

新規回ったり電話したりして、何とか頑張ります・・・・
のような具体的なアクションプランない会話が散見されてました。

頑張るのは大事なんだけど、いつまでに何をどのように頑張るんだよ…
特に、新人や中途入社して間もない人に達成までのプロセスをいきなり求めるのは難しかったりします。
社内に何の指標もないまま新人を受け入れると、先輩や上司が細かい行動計画を立なくてはならず、結果的に組織としての生産性が落ちます。
しかし、このヨミ表をベースに会話していくと、期間や目標までの不足額、受注確率などを定量的に捉えることができるので、1人で次のアクションが決められるようになっていきます。

3月までに◯◯百万円足りないので、2月末までの3週間で週◯◯件のアポと提案を行います。
このクライアントは、毎年3月の発注の確率が◯◯で〜…
上司からの本質的なアドバイスをもらえる
会社としての統一された育成システムやマネジメントの仕組みがあることで、上司や先輩がメンバーの代わりに作業をしたり、異なる組織が同じ問題を抱えている場合、個別に対応しなくて済みます。

すみません、質問があるのですが

今ちょっと手が離せないから待って〜ー
新人をマネジメントする先輩・上司が、部下の行動計画を作成することの時間が省略でき、提案内容や営業戦略などの本質的なアドバイスに避ける時間が多くなります。
上司や先輩からのアドバイスの量と質が高まることで新人の成長を促し、他の企業にはないスピードで若いビジネスマンが成長していくのだと思います。
1人の成功体験をみんなでシェアして組織で成長する仕組み

リクルートには代表的な例の1つである「共有と賞賛」という組織文化があります。
「賞賛と共有の文化」により、新人が早いスピードで成長していきます。

発言することのハードルを下げ、習慣化させる仕組み
新人にも、「賞賛と共有の文化」を定着させる為、新人が気軽に発信するための様々なプラットフォームが用意されています。
『新人だけのチャット』『近い先輩を含んだグループ』『同じグループのチャット』など、様々な難易度のものがあります。
先輩や上司がいる中で発言や発信するには気が引けますが、新人同士の場であれば

俺こんなのやったよ!
と気軽に全体に共有することで

すごいね、参考にさせてもらうね!
同じレベルの仲間が反応してくれます。そうすることで、発信することへの抵抗がなくなり、自信がついていきます。
新人同士で共有ができるようになると、「今度は先輩がいる場でもしてみよう!」ということになり、どんどん発信の範囲が拡大し、最終的にはどんな相手にも頻繁に発信・共有できるような習慣がついていきます。
このスパイラルが成り立つのも、リクルートが何年も時間をかけて、組織文化を醸成してことによるものだからでしょう。
成功体験を早く積ませて自信をつけさせる
新人が発信した場合、多くの先輩たちがポジティブなリアクションやアドバイスをくれるのが、リクルートの良い文化です。
先輩たちが、「それいいね!」と反応することで、新人は発信することに抵抗がなくなり、

次はもっと驚かれるような取り組みをしてやろう!
と、考えるようになり、どんどん前向きに色々な仕事にトライをし、すごいスピードで成長していきます。
だから、この記事の冒頭部分で
”リクルートの人って自信に満ち溢れててちょっと苦手じゃないですか?”
と言ったのは、リクルートの文化によるものなのです。
最初から自信に満ち溢れている人もいますが、リクルートの社内文化を経験することで、自信と成長のサイクルを生むビジネスマンになっていくのです。
「育成」に当事者意識を持たせる組織体制

例として挙げた「ヨミ表」の良いところは、育成される側だけでなく、マネジメントする側においても仕組み化されているということです。
「ヨミ表」の他に、ロクヨンシートと呼ばれる仕組み化された評価制度があります。
ビジネスマンに求められる能力を「4つのスタンス」と「6つのスキル」に体系化したものです。
メンバーをマネジメントする際に、「この中のどの項目が足りないか?」と考えることで、次なる打ち手が明確になります。
さらに、同じ課題を持ったメンバーに対するアプローチをマネジメントサイドとして集積していくことで、組織全体でPDCAを回すことが可能になるのです。
ベテラン層に育成のミッションをもたせる
マネジメントに対する仕組み化も驚きましたが、それ以上にぼくが驚いたことがあります。
それは「新人の育成に対する意識の高さ」です。
仕組み化どうこうの前に、これだけ新人の育成に対して組織としてコミットする会社があるのかと驚かされました。
他の企業では、担当の先輩(いわゆるOJT)がついて色々教えていくことが通常だと思うのですが、リクルートの場合は、ベテラン社員全員で新人育成に取り組みます。
ぼくがいたリクルートの1社では、毎年4月になると「新人育成プロジェクト」が発足され、多くのメンバーがアサインされます。
ぼくもアサインされましたが、多大なる時間と準備が必要で普段の仕事以上に大変で、改めてリクルートのメンバー育成に対する想いはすごいと思い知らされました。
自分に自信がない人こそリクルートで働いてみよう
新しく入ってくるメンバーに対して寛容的なリクルート。
新卒入社だけでなく、中途入社も毎月のようにたくさん入ってきます。
辞める人も多いので、気がついたら周りのメンバーはほとんど変わってたりします。
だからこそ、爆発的なスピードで成長が求められ、成長するための仕組みがリクルートには用意されています。
転職相談でよく聞かれることは、

リクルートって優秀な人が多いので、活躍できる自信がありません
入社前から優秀な人も多いですが、もちろん全員がそうではありません。ほとんどが皆さんと変わらない普通に人です。
しかし、リクルートには優秀な人を育てる仕組みがあります。
もし、「自分に自信がない」という悩みでリクルートに入社することを迷ってるのであれば、非常にもったいないことをしている可能性が高いです。
あなたの心配が「不要だった」と思わせてくれる会社がリクルートなのかもしれません。

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