
リクルートの営業マンは良いところに転職するんだよなぁ
「元リク」という言葉があるように、リクルート出身者は各地で活躍しています。
実際に転職市場では、「元リク」という看板は評価され、高い年収でのオファーも受けることは珍しくありません。

リクルートにいる人は最初から優秀だから自分には関係ないや
ぼく自身、ニートの状態からリクルートに転職する前は、みなさんと同じように「リクルートにいる人はみんな優秀」というイメージを持っていました。
しかし、それは事実ではありません。
リクルートという組織が、人を優秀にしていくのです。
今回はリクルートの文化で成長した人が、なぜ市場で高い評価を受けるのか?
中途で営業としてリクルートグループに入社し、リクルートの2社を経験しているぼくが解説します。
・新卒で銀行(not メガバンク)に入社し、4年間を法人営業
・銀行を退職後にニートを経験し、リクルートに入社
・リクルートで営業リーダーを経験し、新規事業立ち上げなど行う
・ベンチャーキャピタリストに転身し、現在に至る
リクルート営業マンの傾向と特徴

リクルートの人ってなんか苦手なんだよなぁ・・
リクルートの人って自信満々で勢いがある印象がありませんか?リクルートで働いていて、社外の人からこのように言われることが結構あります。
もちろん、全員ではありませんが全体の傾向として、楽しそうに働いていて仕事に前のめりな人が多いことは間違いないと思います。

自分はあまり仕事が好きではないから向いてないや
「そこまで仕事が好きでない」「前向きに仕事をできる自信がない」と思って、自分とは違う世界だと考えてしまったら、それはとても勿体無いことです。
先ほどと同様に、仕事に前のめりな姿勢はリクルートの組織によって培われたものであり、本人の性質でないケースがほとんどです。
「仕事が楽しそう」の他に、具体的にリクルートの営業マンが高く評価される理由は何でしょうか?
自信がリクルートの営業を経てステップアップしたり、周囲の仲間がベンチャー企業の役員になっていくことを見ていると、以下の3つの理由によるものが大きいと思います。
・高い主体性を持って行動ができる
・棚卸しの文化が身についている
・営業を通じて人的資産が構築できる
それぞれについて解説していきます。
”高い主体性”を持って行動ができる営業マンになる
リクルートには社内で良く使われる言葉として、「当事者意識」という言葉があります。
いかに当事者の意識を持って仕事に取り組むことが出来るか?という前のめりの姿勢が、リクルート出身者には染み付いています。
ぼく自身、銀行に勤めていたときは、日々のタスクが無限にあるだけでなく、次から次へと上司からやるべきことが振ってきてました。
それぞれの業務はやり方が決まっており、いかに早く正確にこなすか?が問われる機会が多かったです。
これは他の日本企業、特に大企業に勤めている人は同じような経験をしている人が多いのではないでしょうか?

毎日やっていること同じだなぁ・・・
一方、リクルートに転職して思ったことは、自分から動かないと何も起きないということです。
細かく行動を指示されないし、やるべきことの量も多くない。
自分から仕事を取りに行き、自身で創意工夫をしなければ、何もしないまま数ヶ月が過ぎていきます。(ぼくは最初の数日は、銀行のときの感覚でいたので、机に座って何もしないまま業務終了してました)
このような環境の中で結果を出そうとすると、必然的に自身で考え、能動的に動くクセがついていきます。
営業マンなのに”当事者意識”を持って様々なことをやってしまう

営業で仕事に前のめりってたくさん商品を売るってこと?
営業で”当事者意識”を持って働く、と聞くと何だかゴリゴリの営業とイメージを持ちませんか?
しかし、リクルートの営業において”前のめり”というのは、必ずしもクライアントのアポをたくさんとって、断られても提案するということを指している訳ではありません。
リクルート営業においての「当事者意識」とは、クライアントの会社全体の業績にコミットするということを指しています。

営業職でありながら、自社の商品を売るだけではなく、目の前のクライアントの業績に”当事者意識”を持って働くことがリクルートの営業マンには染み付いています。
棚卸しの文化・マインドが染み付いてる
リクルートは、社員がモチベーション高く働くための表彰制度がとても充実しています。
クォーター、半期、通期などの期間に加えて、MVP、準MVPなどの賞がそれぞれ用意されているため、1年間で考えると多くの人が表彰されることになります。
実は、表彰を受ける営業マンは、単に褒めてもらえるだけでなく、自身の取り組みをプレゼンする機会があるのです。
リクルートの表彰の場では、

とりあえず売上を増やしました!
ではなく、
- なぜ売上が増えたのか?
- それによってお客さんは良くなったのか?
を自身の取り組みとして、大勢の前で発表します。
なぜ評価されたのか?なぜ大きな実績を残せたのか?を自身で振り返って、ポイントとなった部分を理解しなければいけません。
自分自身の取り組みを自身で棚卸しする機会が与えられることにより、日々の中で無意識にPDCAを回していくことが体に染み込んでいくのです。
大きな表彰をされなかったとしても、日頃から小さなグループ単位で振り返りの機会があり、リクルートのメンバーは自分自身で仕事を振り返る習慣が身についているのです。
営業マンの振り返りの象徴である通称”ベスプラ”
リクルートの棚卸しの文化の象徴である”ベスプラ”というイベントがあります。
このイベントは各営業マンが自身の取り組みをまとめ、発表するというものです。
イベントで良い発表をするために仕事をするのは本質的ではないですが、「

良い取り組みを発表するぞ!
と言って、面白い取り組みにチャレンジする人も少なくありません。
このイベント通して、リクルートの営業マンが良いサイクルに入っていきます。
- 面白い取り組みに前向きにチャレンジする
- 何が良かったのか?ダメだったのか?を振り返る
- 構造化と言語化をして伝える
- 多くの人に褒めてもらえる
こうして、普通の営業マンが出来る営業マンに育っていくのです。
営業を通じて、人脈(ネットワーク)がつく
リクルート出身者には起業家が多くいることはよく知られています。
有名な方から、まだ道半ばの起業家の方まで、数えたらキリがありません。会社自体が起業を推していることからも、その環境は恵まれているといっていいでしょう。
リクルートで働いていると、めまぐるしく周囲の一緒に働いている人が変わります。
退職や中途入社など、理由は様々ですが、他の企業では考えられないほど多くの人と関わることになります。
だからこそ、一定期間でもリクルートにいると色々な人と人脈を作ることができ、OBとの繋がりもが強いので、各所で活躍している人とも交流する機会があります。
リクルートを通じて人との”繋がり”が出来ることも、在籍することのメリットです。
実際にぼくが副業でやらせて頂いているコンサル業も、リクルート繋がりでのご紹介からお仕事をたくさん頂いています。
ぼくの周りにも、リクルートコミュニティを使って仕事を回しているケースが多く見受けられます。優秀で前のめりな方との”繋がり”もリクルートで働く時のメリットと言えるでしょう。
リクルートから転職するときにも使える人脈
他の大企業と違って、リクルートは円満に退職することで有名です。リクルートでは退職のことを『卒業』と呼びます。
リクルートの営業マンの多くは契約社員であり、会社によっては3年の期間の契約となっています。
契約期間の3年が近づいてくると、次の進路について社内で普通に会話をします。

お前、次どこにいくの?

転職エージェントに勧められて〇〇社が良いと言われてるんですけど、迷っているんですよね・・・

〇〇だったら、違う会社の方がお前には合っているよ。知り合いだから紹介してあげるよ
これは実際にぼくの周りでよく耳にする話です。
上司や先輩社員たちは、転職エージェントよりも遥かにその人のことを知っているので転職相談では鋭い指摘をしてくれます。
さらに前述の通り、リクルートの人には社外にも人脈がある人が多いので色々な選択肢を提示してくれます。
リクルートの営業を経験するとキャリアの可能性が広がる
自分が入社するまでは、Twitterや各ブログで「元リク」をやたらPRしている理由がイマイチ分かりませんでした。
しかし、自分が実際にリクルートに転職してみて、その理由が分かった気がします。
今後の長期的なキャリアでリクルートで働くことを検討している人は詳しく調べてみるのもいいかもしれません。
”リクルート”と一言で言っても、色々な会社と契約形態があるので、詳細はリクルートに詳しいエージェントに確認してみて下さい。

一方で、リクルートには会社の看板を目当てに入社してくるような人は面接で簡単に落とされます。
自分自身で身に付けたいスキルを考え、リクルートで成長した結果が大切であり、「元リク」という肩書き自体には何の意味もありません。
あなたが昔のぼくのようなただの営業マンであれば、行動を起こすことでキャリアの可能性は無限に広がります。
自分自身に向き合い、将来への戦略を描かないとあなたの未来は目の前にいる上司になることは間違いありません。
ぼくは普通の営業マンでしたが、「1人の営業マンでは終わりたくない!」と考えて行動してきた結果、ベンチャーキャピタルという仕事につけています。
自分の1回きりの大切な人生だからこそ、しっかりと考え自分なりのキャリアプランを考えることが重要です。
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