
30歳に近づいてくると転職は厳しいよね〜
今回は、30歳の時に地方銀行からリクルートキャリアへ転職した土井さんに転職の経緯と現状について、お話を伺わせて頂きました!
30歳を超えての転職はかなり勇気がいることですので、土井さんのお話を聞いて、少しでもみなさんの転職の参考になれば幸いです。
・大学時代は体育会野球部、新卒で地方銀行に入社
・融資業務1年→法人営業2年→個人営業3年半→三菱UFJへの出向→本部にて事業承継の支援
・30歳の時に住宅ローンを抱え、リクルートキャリアに転職
・現在はリクルートキャリアで働きながら、副業として会社設立(https://engagement.baas.co.jp/)
・土井さんTwitter
https://twitter.com/BaaS_doitatsu?s=20
早速、銀行からリクルートへ転職したキャリアについて聞いていきましょう!
地方銀行への就職理由と転職に至るまで

今回はよろしくお願いいたします。
早速ですが、まずは銀行への入社理由ついて教えていただけますか?

こちらこそ宜しく願いいたします。

銀行への入社理由ですが、大学まで野球をしており、お恥ずかしながら、就活はまともにしておりませんでした。
4月から部活のリーグ戦があったので、当時の意思決定軸はリーグ戦が始まるまでに内定をもらえる企業でした。
その中でも、野球部のOBが役員をしていたり、先輩が複数人、入社されている銀行を選びました。今、思うとめちゃくちゃな就活です。

ぼくも大学時代はサッカーしかしていなかったので、とりあえず銀行を選んだので、似ていますね笑

銀行では、どのような仕事をしていたのでしょうか?

まずは支店で融資業務を経験したのち、法人営業と個人営業を経験しました。
その後に、転職のきっかけともなる三菱UFJへの出向を経験させて頂きました。

出向から戻り、本部で事業承継の仕事をしていた時に転職活動を始めましたね。

出向や本部業務など、かなりの出世コースですね!そんな中、転職活動を始めたのはなぜでしょうか?

自分で言うのも何ですが、営業成績も常にトップクラスで正直、めちゃくちゃ出世コースに乗っていました。

転職を考えたきっかけは、三菱UFJへの出向です。
メガバンクから地銀を見た時に、地銀(母体行)は将来無くなると感じました。
・スケールメリットが無い
・ファイナンススキーム、M&Aや事業承継のノウハウの欠如
・現場社員の意識の低さ
・テクノロジーの進化で地銀の優位性である店舗網の必要性が今後無くなる

三菱UFJへ出向したことによって、自分の銀行の将来や自分自身のキャリアを見つめ直す機会になったのですね。

出向を経て、これまで自分が行ってきた業務を見直しました。

今までの業務は本当にお客様の為になっていたのかという疑問が湧きました。
もちろん最後はお客様が意思決定するのですが、「したくもない運用をしてもらい、いらない金を借りてもらう」銀行のビジネスモデルと営業スタイルに強烈な違和感を覚えました。
そこまでは見てみぬふりをしていたのだと思います

銀行員誰しもが思っているところですよね笑

ちょうど、このあたりに「自分は思考停止していた」と気づき、自分の将来やキャリアについて考え始めました。

それまでは辞めないで出世するのが偉いと本気で思ってました。
支店長や役員の働きぶりを見た時にその様になりたいと、全く思わなかったのも転職理由です。

やはり、銀行という1つの狭いコミュニティに気づかないことがたくさんあるんですよね。土井さんの場合は、三菱UFJという同じ銀行でも、出向という経験により、少し環境を変えただけで視野が変わったことが紛れもない事実です
地方銀行からなぜリクルートへ?

ここまでのお話ではリクルートへ転職する理由が全く見つからないのですが、なぜリクルートを転職したのでしょうか?

そうですね笑
転職するにあたり、自分の軸になっていたのは以下の3点です。
①起業仲間が見つかる
②前向きにやる気のある社員が多い
③人の為になっていると思える仕事

こう言ったら失礼なのですが、ずっと地銀で働いていらっしゃたのに、起業精神を持ち続けるってすごいですね!

実は銀行を退職して起業しようと思っていたのですが、住宅ローンがあったり、自分で起業するにはスキルが足りないなと思ってリクルートへ転職しました。副業ができることも大きかったです。

起業の中間ステップとしてリクルートに転職する人は多いですよね。

その中でもリクルートキャリアにしたのはなぜでしょうか?

銀行の業務として、中小企業の事業承継のお手伝いをする中で、人の問題が相当大きかったので、人に対するビジネスがしたいと思いRCAにしました。
現実問題、中々難しいことがありますが、、、

実際にリクルートキャリアに入社してみていかがでしょうか?

子供2人、借金抱えての転職でしたので、色々不安はありましたが、入社後した事は本当に良かったと思います。
多様な価値観に触れ、起業メンバーに出会い、心からやりたいと思える事で起業もできたことで充実感を感じています。

あえてネガティブなこともお伝えすると、社風は思ったよりも保守的だと感じています。(仕事を一生懸命するメンバーは多いですが)
また、支援不可能な方も面談しており、申し訳ない気持ちと共に業務効率が悪すぎて、疑問は感じる部分もありますね。

リクルートキャリアは歴史も長いので、リクルートの中でも一番、日本企業ぽいのかもしれませんね・・・
リクルートで働きながら副業にも取り組む

今はリクルートで働きながら、副業をされているとのことですが、どのような副業をされているのでしょうか?

副業では潜在的な組織課題を特定するためには、従業員が本音を言えるプラットフォームを提供しています。

その副業をやろうと思って理由は、銀行とリクルートでの自身の体験からですね。銀行の時は、周囲の顔をうかがいながら仕事をする社員が多く、リクルートでの仕事を通じて、多くの不満や不安を抱えた求職者の方に日々お会いしています。

今までのキャリアで感じたことは、「いきいきと働けない職場」が日本には圧倒的に多いということです。

なるほど、それは日本のビジネスマン全員が思っていそうなことですね。

その思いやアイディアをどのようにしてかたちにしていったのでしょうか?

リクルートには起業したいと考えている人も多いので、まずは色々な人に相談する。そうすると、共感してくれる人が出てくるので、一緒にやろうと誘い、メンバーが集まってからは、実際に何をするのかを皆で検討しました。

プロダクトが決まってからは、開発会社を探したり、リーガル チェックをしてくれる弁護士を探したり、諸々の周辺業務も並行して行いました!

実際に形にされている行動力とアイディアは素晴らしいですね!
実際に、リクルートは副業が認められており、周囲にはたくさんの副業者がいます。
土井さんのようなケースは珍しくなく、リクルート社内のメンバーで一緒に社外起業するケースも結構あります!

その他にも大学生の就活支援もやっています。この業務はお金を頂いてしまうと本業と被ってしまうので、あくまでボランティアで行っています。

それはすごいですね。そこまでして、人のキャリアのサポートをしたのはなぜなのでしょうか?

使命感みたいなものが大きいですね。

日本社会ではキャリアアップの転職がない事に毎日向き合っている原体験があるからです。それは、ミスマッチによる転職がほとんどだからです。

その原因の1つは新卒時の就活をやりきれなかった、やり方が分からなかったことです。
この様な事でミスマッチがめちゃくちゃ発生しています。
それを無くしたいと思ってやっています!
土井さんの「人のキャリア」に対する思いを強く感じた発言でした。
目の前の業務で、転職に失敗した人をたくさん見ているからこそ、会社の外でも「働く人のために」活動をされている姿が非常に印象的でした。
転職を検討している銀行員の方へメッセージ

銀行員で色々、検討されている方も多いと思うので、転職ご経験者として何かアドバイスございますか?

銀行員の人は他の業界で活躍できるフィールドはたくさんあると思います。
違和感を抱え業務を続けるのであれば、転職する方が良いと思います。
昔みたいに銀行は守ってくれないので。

銀行員は基礎能力は高いと感じますし、今キャリアアドバイザーとして求職者と対応している中でも、それは感じます。。
ただ、 30歳を超えるとスキルの伸び代が無くなるので、早めの転職をオススメすることはお伝えしたいですね。

ありがとうございます。ぼくも全く同じ意見です。
銀行の人が転職を考えるのは、勇気がいることは間違いないですが、その勇気が人生の分かれ目だと思っています。
土井さんから非常に貴重なお話を伺うことができました。
ぼくよりも遅いタイミングで、転職をされたので、色々と思うことや苦しい経験もあったと思いますが、活き活きとされている姿がとても印象的でした。
このインタビューが銀行から転職を検討されている人もご参考になれば幸いです。
コメント