
なんか最近、どの記事を見ても同じようなこと言っているなぁ・・
転職活動をしている人の大半が、転職ブログや転職メディアを参考にして、求人に応募したり、転職エージェントに問い合わせをしたりしていますよね。
では、なぜ転職ブログや転職メディアは、ご丁寧にみなさんのために記事を書いているのでしょうか?
この質問の答えが分かる人は一定数いらっしゃるでしょう。
もし答えられられないのであれば、まずは「断言します】転職後に確実に後悔する転職活動の方法」をご覧になることをオススメします。
ぼく自身、2回の転職経験があり、リクルートでは採用にも関わっていたので、多くの求職者を見てきましたが、彼らが転職活動が良い方向に進まないのは、「得る情報の質」によるものです。
転職活動者は普段から、スマートフォンで転職について調べているので、「情報の量」に関しては問題ではありません。
問題なのは、「”誰”が”どのような目的”で記事を書いているのか?」を考えずに、受け取る情報をそのまま鵜呑みにしていることです。
情報自体の質が悪ければ、いくら情報を収集しても意味がありません。
そして非常に恐ろしいことは、情報収集の方法によって、あなたの人生は大きく変わってしまうということです。
今回は、「転職活動をする人が無意識に行ってしまっている、転職活動の失敗する可能性を高めている原因」について分かりやすく解説します。
・新卒で銀行に入社(not メガバンク)
・4年間の法人営業を経験したのち、退社
・7ヶ月間のニートを経て、リクルートに転職
・入社1年で50名の営業リーダーを務める
・3年間勤務したのちにベンチャーキャピタリストに転身
転職アフィリエイトによって成り立っている転職業界
まず最初に、
「なぜ転職ブログや転職メディアは、ご丁寧にみなさんのために記事を書いているのでしょうか?」
という質問の答えは
『自分にメリットがあるから』
です。
当然ですよね、ボランティアで、どこの誰かの知らない人のための情報提供をしたい!という変わった人はそんなに多くないはずです。
それにも関わらず、こんなに多くの人が転職に関する記事やブログを書いているのは「自分にメリットがあるから」に他なりません。
転職ブログを書いている人は、大きく分けて2つのパターンに分けられます。
・自分の体験や知見を生かしてブログを書いている個人
・転職に関する情報を提供している転職エージェント
では、彼らにとっての「自分たちのメリット」は何でしょうか?
ご覧のように、両者のメリットはそれぞれ異なります。
特に最近は、会社員が副業で「転職ブログ」を書いて、自分のブログから求職者を転職エージェントに紹介して、お小遣い稼ぎするケースが増えています。

求職者を紹介して収入って何?
これが巷でよく聞く「転職アフィリエイト」です。
転職アフィリエイトの仕組み
転職アフィリエイトとは・・・自分のメディア(ブログ)から応募(問い合わせ)してもらうと、転職エージェントから報酬がもらえる仕組み

「自分のブログで紹介した転職エージェントに求職者の方が、応募すると自分に報酬が入る仕組み」は素晴らしいですよね。
自分が良いと思うものを紹介して、求職者にも喜ばれ、企業にも喜んでもらえるのであれば、それは素晴らしいビジネスですよね。
特に日本は「横並びの精神によって転職回数が少ない」と言われているので、ブロガーやメディアによって転職したいと思っている人に1歩踏み出す勇気を与えているのであれば、それは素晴らしい役割を担っていると言えるでしょう。
転職ブロガーについて考えよう
しかし、一旦、冷静になって頭をクリアにして、考えないといけないのが「転職ブログ」は誰が書いているのか?ということです。

転職をたくさん経験して成功している人は書いているのでは?
もちろん、本当に自身の転職の成功体験を元に書いているブロガーさんもたくさんいます。
しかし、普通に考えて、ビジネスで成功している人ばかりが転職をブログを書いているでしょうか?
ぼくの実体験としての例を出します。
銀行を退職し、ニートをしながら転職活動をしている時に時間があったので「銀行からの転職」の記事をたくさんチェックしてみたのですが、記事を書いている人は、ほとんどがキャリアダウンしてたり、専業ブロガーになってたりと、全く自分がそうなりたい!と思えない人ばかりが記事を書いていました。
ブログ記事を書くときの基本のテクニックとして、「最初の文章に”権威性”を入れる」というものがあります。
彼らはプロのブロガーであり、表現が上手なので、「Webディレクター」とか「Webマーケティング」と名乗ったりしていますが、実際どんな仕事をしているか記事の内容を見ればおおよその見当はつきます。
いずれにしろ、「本当にビジネスで活躍している人でわざわざ転職ブログを書く人は少数である」ということを認識することだと思います。
自分が見ている転職ブログは「誰が書いているのか?」をちゃんとチェックすべし
転職アフィリエイターの問題点
転職で失敗する人の共通点として、「転職メディアやブログを鵜呑みにする」ということを述べてきました。
では、なぜブログの「オススメの転職エージェント」情報を鵜呑みにしてはいけないのでしょうか?
具体的に理由は3つあります。
・ブロガーが紹介できるエージェントが限られている
・ブロガーは転職エージェントのことを知らない
・”人”ではなく”会社”を紹介している
ブロガーが紹介できるエージェントは限られている
ブログ内で紹介される「オススメの転職エージェント」は、どのブロガーもどの記事も同じエージェントだと思ったことはありませんか?
なぜ、同じエージェントばかりが紹介されるのでしょうか?
それには当然、理由があります。

”ASP”とは世の中のブロガーと広告主(この場合は転職エージェント)を繋げる広告代理店のことです。
転職エージェント会社はASPに登録しておかないと、世の中のブロガーが紹介してくれません。
つまり、世の中のブロガーが「オススメの転職エージェント」として紹介できるのは、ASP(広告代理店)に登録しているエージェントだけなのです。

全てのエージェントがASPに登録している訳じゃないの?
ASPに登録しているは、大手の転職エージェントが基本です。
大手の転職エージェントは求人をたくさん保有しており、企業としての資金も潤沢に保有しているため、求職者を獲得するために、世の中のブロガーに広告してもらうことが非常に有効なのです。
一方、中小のエージェントは少人数で運営しているため、世の中のブロガーが紹介して大量の求職者を送客されても困りますし、そもそもそんなお金はありません。
世の中のブロガーが「オススメのエージェント」で、〇〇エージェントを紹介するのはASPに登録しているエージェントであって、必ずしも全てのエージェントの中から「オススメのエージェント」という訳ではないのです。
転職ブロガーは基本的にASPに登録しているエージェントしか紹介できない
ブロガー本人が転職エージェントのことを知らない
これはタイトルから内容が容易に想像できると思うのですが、ブロガー自身が紹介する転職エージェントのことをよく知らない、という問題です。

転職相談したらとても対応が丁寧でした

求人数が多くて色々な求人を紹介してくれました!
転職ブログには、転職エージェントを紹介する際に、このようなコメントが記載されています。
ブロガー本人の肩書きとして、「転職回数〇〇回」、「転職で年収〇〇円アップ」と謳ってたりしますが、これには不思議な点がいくつかあります。
大手の転職エージェント(人材紹介会社)は、毎月単位で取り扱う求人が変わるので、ブロガー本人が転職を経験した時と、現在ではエージェントの状況が異なっている可能性が高いのです。
また、求人情報と同様に、大手のエージェントは働いている社員の入れ替わりが激しいのが特徴です。
よくSNSで「元〇〇人材会社(大手エージェント)」という肩書きを見かけますが、それほど人材紹介会社は社員の入れ替わりが頻繁に行われているのです。

対応が丁寧でした
というのはあくまで、何百人といるキャリアコンサルタントのうちの1人の話なのです。
この話は次の項目にも大いに関わってきますので、覚えておいて下さい。
「大手の転職エージェント会社」を紹介している
個人的に一番の問題だと思うのが、ブロガーが「大手の人材紹介”会社”」を紹介していることです。
あなたの転職をサポートしてくれるのは、”人材紹介会社”ではなく、『人』のはずです。
”どんな人”があなたの転職をサポートしてくれるか?によって、全てが変わります。
ここで1つ質問ですが、大手の転職エージェントが抱えるキャリアコンサルタント(あなたのような転職規模者の相談にのる人のこと)の人数をご存知でしょうか?
その数は、1社で数百人です。
つまり、転職希望者の人が「オススメの転職エージェント」として勧められて登録した際に、数百分の1のくじ引きで、自分の相談相手を決めるようなものなのです。

担当者を変えることを依頼できますよ
担当者を変えることもできますが、それはくじを2回引けるというだけで、根本的には変わりはありません。
そもそもですが、このくじ引きの中に本当に当たりのキャリアコンサルタントはあるのでしょうか?
実は、売れっ子のキャリアコンサルタントは独立しているケースが多いのです。
優秀なキャリアコンサルタントは独立している?
人材紹介会社の手数料は転職者の年収×30%です。
例えば、年収500万の人の転職をサポートした場合
500(万円)×30%=150万円
150万円の手数料収入が人材紹介会社に入ります。
もし、自分が独立して人材紹介会社を行うのであれば、1人の求職者をサポートするだけで150万円が入るのです。
一方で、大手エージェントでスーパーコンサルタントと言われる人は、いくら成約を決めても給料はほぼ変わりません。サラリーマンだから当然ですよね。
ここまでくれば、皆さんもお分かりになると思いますが、自身にスキルがある場合、ほとんどの人は自分で独立していくのです。
求職者の人からすれば、当たりの少ないくじ引きをやっている可能性があることも頭の中に入れておかないといけないのです。
・「おすすめの転職エージェント」は誰のことを指している?
・優秀なキャリアコンサルタントは独立しているケースが多い
転職アフィリエイターのあるべき姿
これまで、転職市場におけるアフィリエイトの問題点を述べてきました。
改めて問題点を整理します
・紹介できるエージェントが限られている
・ブロガーが紹介する転職エージェントのことを知らない
・”人”ではなく”会社”を紹介している
では、これらの問題に対して、どのように解決していくか?
ゼロベースで考えると、答えはシンプルです。
・自分が本当に良いと思うエージェントを紹介する
・会社ではなく、できるだけ”人(エージェント)”を紹介する
自分が本当に良いと思うエージェントを紹介する
本来、自分が良いものを人に紹介するときの順序は
自分が良いと思う→人に紹介する(ブログを書く)
というのがあるべき姿ですよね。
しかし、今の転職アフィリエイト業界は構造が異なります。
”紹介して報酬が発生するもの”を探す→人に紹介する
となっています。
このような状況を解決するためには、「自分が良いと思うものを心から紹介すること」です。

そんなこと言ったら、自分に何のリターンもないじゃないか・・
もし自分が本当に良いと思うエージェントがあれば、関係があるはずですので、自分で話をすればいいわけです。
会社ではなく、人を紹介する
大手の転職エージェントを紹介する際の一番の問題点は、「数百人もいる組織」をお勧めしてしまっている点です。
組織全体のレベルが高く、本当に全員が高いレベルのキャリアコンサルタントであれば、この論理は成り立ちますが、「優秀であればあるほど独立する傾向がある」ということは先ほど、述べさせてもらいました。
本来、あるべき姿は「〇〇の転職エージェント」のように、大組織を推薦するのではなく、「〇〇さん」と名指しでキャリアコンサルタントを指名すべきなのです。
実際、規模の小さいエージェントは実力が高いため、大きな広告費をかけなくても、知人からの紹介や、過去にサポートした人からの紹介のみで、集客をしているエージェントはたくさんいるのです。
あるべき姿に向けて
ぼく自身、銀行からリクルートに転職するときに、情報収集する際に非常に困った実体験があります。
当時、「リクルートに行きたい!」と思って、ネットで情報収集したところ、PV稼ぎが目的の薄い情報や事実とは大きく異なる内容の記事ばかりで非常に困ったことを鮮明に覚えています。
入社後に自分でリクルートの社内を経験をしてみても強く感じます。それでも尚、現在のブログ記事には改善が見られません。
さらには、TwitterのDMで

リクルートに落ちたのですが、・・・
とりあえず求人票だけ渡され、リクルートを受けて落選した人からの相談を受けることがしばしばあります。
そこで、ぼくは

自分が良いと思うエージェントをちゃんと紹介するべきだよなぁ・・・
と考え、行動しています。
具体的なステップはこんな感じです。
① 本当に良いと思う質の高いエージェントを特定する
② 自分の他に紹介してくれる良いブログを書いている人を探す
③ 自分とそのブロガーで紹介してあげる
①の「本当に良いと思う質の高いエージェントを特定する」をするためには、自分の足を使って、自分の目で確認しないといけません。
中小のエージェントを自分で体験
「良いエージェントとは何か?」を考える上で、自分自身が「エージェント」を体験する必要性を感じました。
自分で転職サポートをする立場にならないと、気づけないものがたくさんあると感じたからです。
副業として、キャリアコンサルタントとしてたくさんの転職相談を行い、実際に自己分析や面接対策、転職のサポートを行ったり、独立されているたくさんの中小エージェントさんにお会いして、考えやビジョンについてお話を伺いました。
想いを持って紹介してくれるメディア様探し
自分自身が推薦できるエージェントを見つけたら、今度はそのエージェントを自分と一緒に紹介してくれるメディアを探すことです。
色々な人のブログを見て自分から声をかけたり、募集をかけて自分と同じような思いを持った人を探しました。
ブログを見て、「この人、とりあえずお金を稼ぎたいだけなんだな」と感じるような記事の書き方や、求職者のためにならないような情報を書いている人はお断りをさせて頂きました。
求職者が適切な転職活動を行える仕組み作り
①「本当に質の良いエージェント」と②「自分と同じ想いを持ったメディア」が見つかったので、最後に①と②を繋ぐ仕組みを作りました。
簡単に言うと、自分がASP(広告代理店の立場)になることです。
一から仕組みを作るのは簡単ではなく、様々な困難もありましたが、何とか少しは形にすることができました。
ご紹介させて頂くエージェント様とは独占契約を結んでいるので、ぼくたちからしか紹介することは出来ません。

もし、「我こそは!」と言う記事を書かれているブロガーさん、メディアをお持ちの方がいらっしゃれば、審査の上、ご紹介させて頂きます。
まとめ
ぼくは自身の転職体験(銀行→リクルート営業、リクルート営業→ベンチャーキャピタリスト)をブログで伝えたいと考えたときに、ほとんどの転職ブログが同じ転職エージェントを紹介していることに気がつき、とても違和感を覚えました。

みんなが良いと言うからいいのかな・・?
と、転職希望者の方が思ってしまう気持ちも分かるからこそ、非常に問題意識を感じました。
「オススメの転職エージェント」が、必ずしも嘘ということを言っている訳ではありません。
しかし、ほとんどのブロガーが同じエージェントを勧めるには理由が必ずあるのです。
その理由は、この記事内で述べた通りです。
自分の人生を決める出来事だからこそ、正確な情報収集を行うべきです。

みんなに勧められたからこの人と結婚します!
結婚する人を「周囲に勧められたから」と言って決めたりしないですよね?
ちょっと言い過ぎかもしれませんが、自分の人生を決める転職をサポートしてくれる人との出会いはそれくらい大きなものなのです。
ふと見たブログや、記事を鵜呑みにすることなく、自分の頭で考えて、行動されることを願っています。
そして更に、この記事が悔いのない転職活動をするきっかけとなれば幸いです。
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