
リクルートの人ってみんな起業するんでしょ?

将来、起業したいのでリクルートを希望します!
リクルートは多くの起業家を輩出してきた起業として知られてますが、それはなぜでしょうか?
ぼくも営業活動の中で「リクルートで働いている人はみんな将来起業するんでしょ?」と、お客さんに何回も聞かれました。
実際、若手社員で

リクルートで修行してから起業します!
という人は一定数いますが、実際には多くの人が起業に失敗をしています。失敗すること自体は悪いことではないのですが…
しかし、リクルートに入社してきて、起業に失敗した人たちには共通点があると思っています。
今回は、リクルートに起業するために入社したが、退職後に起業に失敗した人の共通点について考えてみたいと思います。
リクルートに入社しなくてもすぐに起業はできる
起業はいたって簡単に実現できます。
ぼく自身も会社員をやりがながら、起業をしています。同様に、リクルートで働きながら社外で起業している人はたくさんいます。
起業するだけなら、大したお金もかかりません。
税務署に開業を届けるだけで起業はできる
個人事業の起業の手続きは、基本的に税務署に開業の届け出をするだけ。
開業から 1 か月以内に住所を管轄する税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出し ます。
ほとんどの場合、事業の内容を聞かれることもなく受理されます。 少し物足りなく思えますが、それぐらい簡単に手続き完了。起業するだけなら手続きも簡単。
会社員でもすぐに払える起業にかかる費用
株式会社を設立する際には、設立登記をします。
具体的にかかる費用は、
・定款に貼付する収入印紙代 4 万円
・定款の認証手数料 5 万円
・定款の謄本手数料 約 2,000 円
上記 3 点に加えて、登記手続き時に必要な登録免許税がかかります。 この登録免許税に関しては、資本金額の 70%が税率とされていますが、最低でも 15 万円の税金がかかりますので注意が必要です。
つまり、起業する際にかかる費用は、全部でたったの約 25 万円ということになります。
起業しても事業を続けることは難しい
”一国一城の主”を目指し、独立開業したものの、あえなく 1 年で倒産 。そんなケースは決して珍しくないです…
みなさんは会社や個人事業が生き残る確率はどのくらいか知っていますか?
創業から1年後に3割がなくなるといわれています。
また、3~5 年間のスパンで見ても、生き残っているのは全体の 40~60%。 数年内で約半分の会社が撤退を余儀なくされています。
・創業して間もない会社や事業はほとんどが継続できない
・起業は会社員をやりながらでも簡単にできる
「起業をしたいと思えばすぐにできる」にも関わらず、起業したい人がわざわざリクルートに入社するのは、起業して成功するための力をつけられるからです。
起業を目的にリクルートに入社してきて失敗する人の特徴
世の中で多くの人が起業して失敗する中、リクルート出身の方々が大きな成功をしているのは事実です。
では、リクルートを経て失敗する人にはどんな特徴があるのでしょうか?
ぼくはリクルートの後輩からこんな言葉を聞くと、「この人も失敗してしまうのではないか?」と思っています。

仕事に慣れたら会社を辞めて起業します!
起業するためにリクルートに入ってきたのはなぜか?
起業は簡単にできるにも関わらず、リクルートで働くことを選んだのは「リクルートで働く経験によって起業した後に”成功する”確率を高められる」からです。
では、なぜリクルートに入社すると起業での成功率が高まるのか?
その理由は、1人1人個人によって違います。
一般的に、リクルートに入社すると「経営視点がつく」「人脈がつく」「営業力がつく」と言われています。

しかし、「起業するという目的」に対し、不足しているスキルは1人1人異なります。
商品を作ったりアイデアを出すのが得意だけれど、営業スキルが足りない人もいれば、経営目線で物事を考える人が苦手な人もいる。反対に、サービスの価値を考える人が不得意な人もいる。
本来、起業するためにリクルートに入ってきたのであれば、「起業に向けて足りない〇〇を習得するためにリクルートで働く」ということでなければいけません。
起業することに必要なスキルを学ぶためにリクルートで働く=”自分”にとって必要なスキルとは?
リクルートで働けば起業スキルがつくという安易な考えが失敗する

仕事に慣れてきたので辞めて起業します
もうお分かりだとは思いますが、「リクルートで仕事ができるようになったこと」と「起業してやっていけるか?」は全く関係ありません。
反対に、リクルートを退職して起業して成功する人というのは「リクルートで学ぼうと思ってたこと(経験)が達成された」という目的意識がある人です。
人によっては人脈かもしれませんし、会社の商品を売るしかしてこなかった営業スタイルから、経営者目線で物事を考えるようになることかもしれません。

自分が初めてこれまで行ってきた業務でどんなスキルや経験を身につけてきて、それでも起業するには足りない”何か”を補うために、リクルートに入社するのです。
繰り返しになりますが、リクルートでの業務が慣れてきたことと、起業できる準備ができることは直接的には関係ありません。
リクルートを退職した後でも活躍できる人材とは?
少し視点をかえて、ここからはポジティブなことを話していきます。
リクルートで成果を出した人で、起業や転職しても成功する人とそうでない人の違いはなんでしょう?
それはズバリ、「リクルートの看板だけで成果を出してきたか?」どうかです。
もちろん、リクルートの社員である以上、会社の看板やブランドを有効的に使うのは得策ですし、その方が自分のスキルアップに繋がる場合もあるでしょう。
しかし、”リクルートの看板を利用している”ことを理解して働くのと、自分の実力だと思って働くのは大きく違います。
自分の働きで出した成果とリクルートが出した成果
リクルートは様々な領域でサービスを展開しています。そのほとんどが知名度のあるサービスです。
例えば、リクルートにはホットペッパービューティーという、美容業界のポータルサイトとしては圧倒的なサービスがあります。
もしあなたが、ホットペッパーの営業マンであれば、

集客したいからホットペッパービューティ使うよー
と言って、自社サービスが強すぎるために何もしなくてもクライアントの方から依頼がきたりします。競合サービスが弱い場合、クライアントはリクルートのサービスを使わざるを得ないからです。
そこで

また今期も目標達成したぞ!
といって、考えてしまう人はリクルートの看板が外れた時に成果を出すのは難しいでしょう。
もちろん、クライアントが困った時に依頼してくれる関係性を保っていることは営業マンといて重要なスキルです。
しかし、せっかく高い意識を持ってリクルートに入社したのだから、もっと自分だからこそできた仕事や提案にチャレンジするべきです。
多くのリクルートマンは自社ブランドが強いにも関わらず、それに頼らず、「自分だからこその付加価値」をつけようと日々働いています。こういうマインドがある人が多く集まっていることがリクルートの強さでもあります。
少数ですが、リクルートの看板を自分の力を見誤り、錯覚して次のステップに行く人が”よくある失敗する人”なのです。
リクルートの看板による成果を自分の実力と混同する人は退職した後に上手くいかない
リクルートは”どこへ行っても活躍できるスキル”がつく環境
リクルートの強さは、商品(サービス)が強いにも関わらず、それに依存せずに自分のバリューを出そうとする営業マンや現場の人がいることだと、個人的には考えています。
ぼくは銀行からリクルートに転職した時に一番驚いたことは、「1人1人が工夫をして仕事をしていること」です。
前の人のやり方に疑問を持ち、自分の頭で考えて行動している姿を見て

他の大企業の社員とは全然違うなぁ
と感じました。
たとえ、リクルートに入社しなくても、自分自身のバリューを意識して働くことはできると思います。
しかし、残念ながら、業務内容や会社の方針で「誰がやっても同じ仕事」をせざる得ない環境もあります。

ぼくがいた銀行はまさにそうでした。銀行でしか働けなくなるビジネスマンになってしまう・・・
それが嫌で勇気を振り絞って環境を変えることを選んだのです。自分の身の回りの環境が自分に与える影響を舐めてはいけません。
世の中には色々な会社や様々な求人が多くあります。むやみに転職することはオススメしませんが、あなたが新卒で今の会社でしか働いたことがない場合、いかに固定観念に縛られているか?ということを理解していないと思います。
ぼくは銀行からリクルートに転職した際に、真逆の組織文化ということもあってそれを痛感しました。
転職自体は行わなくても結構ですが、みなさんが違う世界を知るために「転職活動」は絶対にすべきです。
たった1回の人生を狭い視野で生きるのはもったいなさすぎます。

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