転職活動でやたら内定をもらう人、ことごとく面接で不合格になる人、がいるのはなぜでしょうか?
多くの人はこの答えを「面接で上手く話せなかった」「経歴書の書き方が悪かった」「スキルが足りなかった」と考えます。
しかし、もっと前の段階で転職活動を間違えているケースがほとんどなのです。
ぼくがリクルートで働いている時に、採用の面接に入ることがありましたが、ほとんどの人が準備不足で撃沈していきます。

リクルートの面接って難しいらしいよ・・・
リクルートの採用面接は「なんで?」を何度も何度も深掘りされ、合格率が低いことで有名ですが、不合格になった人には共通点があるのです。

人それぞれ落ちた原因は違うだろ・・・ぼくみたいに上手く話せない人だっているし・・
多くの人が「コミュニケーション能力」や「営業実績」がなかったから、面接に不合格したと思いがちですが、実は全くそんなことはありません。
実は上手に話せるかどうかは関係がないのです。
「話し方が上手かどうか?」の他に、面接では必ず落ちるパターンがあります。
「リクルートに転職したい!」という求職者にお会いさせて頂く機会が多いのですが、少し話しただけで不合格になる人は分かります。

今回は「面接で落ちる人の共通点」について、リクルートでの採用経験を事例として解説していきたいと思います。
※他の企業を受ける際にも同じことが言えるはずです。
・銀行から中途入社でリクルートの販促領域に営業職として入社
・転職初年度の年間表彰を含む、3年間で計8回の表彰歴
・営業での取り組みが評価され、その後ベンチャーキャピタルに転身。
・転職の成功プロセスとキャリア形成によりメディア掲載多数
https://kitashooo.com/bank/recruit/ https://takope.net/bank-recruit https://samuraisoulinc.jp/archives/5162
サポートの弱いエージェントを通して応募した人がありがちな間違い
リクルートの面接に来る方は、「リクルートに入りたい!」という応募意志が強い人たちです。
そのため、自分なりに情報を収集し、エージェントを通して面接の準備をしてきている人がほとんど。
しかし、既にこの時点で多くの人が間違いを犯しています。
彼らはなんとなく、ブログや転職サイトを見て、オススメのエージェントに登録しています。
リクルートに興味を持った人は「リクルート 面接」とか、「リクルート 中途採用」とかで検索しますよね?
そうすると出てくるのは決まって、「大してリクルートのことを知らないブロガー」や「転職エージェント」です。
つまり、ポジショントークな訳です。
そんなブロガーやメディアが紹介するのは決まって、大手のエージェントです。
では、あなたはそのエージェントのどんな部分が良いか分かりますか?

大手だから優秀なエージェントが集まっているのでは?・・・
世の中にこれだけの転職エージェントがいるのには必ず理由があります。
決して大手が全て万能なわけではありません。
これをすぐに答えられない時点で、負のスパイラルに陥っているので、必ず転職活動に後悔が残ります。(【断言します】転職後に確実に後悔する転職活動の方法)
大手のエージェントがダメだと言っている訳ではないですが、大手のエージェントには大手の、中小のエージェントには中小の良さがそれぞれあるのです。
訳も分からず、ブログに勧められるままにエージェントに登録して、”簡単な”「転職の面接対策」をした人が、面接で、必ず話す志望理由があります。
- 経営目線での提案がしたい
- 無形商材の営業をして市場価値をあげたい
- コンサルティング営業がしたい
これらを表面的に話した時点で、不合格することが決まっています。
それぞれの理由について、事例を用いて解説しますね。
「経営的な目線でコンサルティング営業がしたい!」という志望動機

無形商材で市場価値をあげて優秀なビジネスマンになりたい!

コンサルティング営業をして経営に携わりたい
”少しだけ”リクルートの面接をした人がよく話す、この志望動機の何がいけないのでしょうか?
実は、この回答自体に問題がある訳ではありません。
この回答をした人の中で、不合格になる人と合格になる人がいるのです。
合否を見極めるのに必要な質問が至ってシンプルです。
なぜ、あなたがそれをしたいか?という質問です。
転職という手段が目的になっていないか?
「市場価値を上げたい」というのは目的ではありません。手段です。
つまり、リクルートの営業を行いたい理由が「市場価値を上げること」だけではダメなのです。
市場価値を上げて自分が何をしたいのか?がとても重要なのです。

市場価値をあげたいのはわかったけど、そもそも何で市場価値をあげたいの?上げてどうするの?

ええっと、市場価値が高いと色々なことが出来るので・・・えっと・・
・なぜ、自分がそれをしたいのか?
・したいことに向けて、適切な選択肢なのか?
・適切であれば、その理由は?
以上の3つを、まずは自分の中で明確化しなければなりません。多くの人がここでつまづきます。
実際にぼくが関わらせて頂いた方の事例を用いて説明しますね。
ありがちな間違った転職活動の仕方の失敗事例
実は当ブログを通じて、リクルートの最終面接を受けた直後に連絡を頂いたことがあります。(面接受ける前に連絡頂けたら良かったのですが、時すでに遅しです・・・)

実はさっき、最終面接を受けてきたのですが、結果が気になってしまい相談でご連絡をしてしまいました・・
彼をAさんと呼ぶことにします。
・25歳、新卒4年目で食料品メーカーに勤務
・転職ブログを通じて大手エージェント経由でリクルートに応募
・外資企業など数社から内定もらっているがリクルートが第一希望
Aさんはエージェントと軽い面接対策をした中で

リクルートの営業は課題解決型だから、そのように話すといいよ
と言われて、自分なりに考えて実際のリクルートの面接では志望動機をこのように話していたそうです。

現職では食品という有形商材を扱っており、今の仕事を通じて、もっと経営に踏み込んだ提案が出来るようになりたいと思ったからです。
一見、良さそうな回答に見えませんか?
ここでポイントとなるのは「なぜ経営に踏み込んだ提案をできるようになりたいと思ったか?」です。
Aさんは、不合格な人にありがちな、ふわっと「スキルアップしたい」「市場価値を上げたい」という回答をしてしまっていました。
そして予想通り、後日、不合格の連絡が来てしまったのです。
転職する理由を自分が知らないという問題点
Aさんが焦って面接を受けずにちゃんと自分に向き合う時間を作れば、合格した可能性があったでしょう。
一番の問題点は、自分が「なぜそれをしたいと思うか?」を理解していないことです。
この回答を、一般論的な「市場価値を上げたい」と答えると自己理解が低い、もしくは動機が弱いと思われてしまいます。
では、上記のケースではどうすれば良かったのでしょうか?
あくまで1つの例を考えてみましょう。
Aさんの志望動機である「現職を通じて、経営へのコンサルティング提案をできるようになりたい」という理由を説得力を持って伝えるには、例えば以下の2つを話せると良いです。
・現職で経営に関わる提案が出来なくて悔しい思いをした
・現職で経営に関わる提案が出来てクライアントに喜んでもらえた
自分の転職したいと思う動機は自分の過去にある
「経営へのコンサル提案がしたい」のであれば、①出来なくてクライアントに貢献できなかった②出来たことによって喜んでもらえた、のいずれかの理由が例として挙げられます。
他にも、「実家が会社をやっていて経営に関わりたい」「将来、企業をしたいから」という理由も考えられますが、この場合は新卒で食品メーカーへ入社したことと少し矛盾が生じるので、追加で説明が必要になるので更に難易度が上がります。
どんな理由にしろ最も重要なのが、自分の原体験に紐づいた理由であることです。

そう思う経験なんて特にないよ・・・
みなさんが「自分にはそんな経験なんてない」というのですが、絶対にそんなことはありません。
あなたが「何かをしたい」と思う気持ちは必ず自分の過去の何かしらの出来事に起因しています。
それは大それた経験ではないかもしれません。父親が事業をやっていた、大学の時にバイトの経験etc・・・
些細なことだと思う経験が、実は自分の価値観に大きく紐付いていることがあります。
リクルートの面接に限らず、面接で毎回話す内容が変わったり、言葉が詰まってしまう人の問題点は「自分のことを理解していない」ことです。
自己分析が出来ていれば、転職の面接の回答は一貫する

面接で何を聞かれるか不安・・
はっきり言って面接で聞かれることを全て事前に用意することは不可能です。
似たような質問でも微妙にニュアンスや状況が違うと、一気に異なる質問に変わります。
大切なのは、質問を想定して回答を用意しておくことではありません。
自分という人間のコアとなる部分や根本の価値観を知ることです。
自分の根幹部分の考え方や思想を知っておくことで、全ての質問は”自分のコア”に基づいて答えることができます。
多くの転職者が、想定質問集などの小手先のテクニックに注力し、本番の予想だにしない突拍子もない質問に慌てて失敗します。
自己分析をしっかりやってくれるエージェントは大手ではない

大手だと体制が整っているから安心!
面接で上手く話せない人が、共通していることは「大手のエージェントが万能」だと思っていることです。
世の中の飲食店と同じように、大手と中小のエージェントにはそれぞれ異なる強みや特徴があるのです。
大量に生産することで、コスパの良いフードを提供しているガストやサイゼリヤのようなチェーン店もあれば、「1日に30食限定」として、1つの料理に時間をかけてこだわりを持って提供している地元の名店もありますよね。
エージェントも同様に、自分が利用しようとしているエージェントの強みは何なのか?を理解して、利用しなければ意味がありません。
にも関わらず、転職ブログやメディアに紹介されるがままエージェントに登録し、転職活動を始めている人がほとんどです。
多くのブログやサイトで大手のエージェントばかり紹介されていることには理由があるのです。
結論からお話すると、規模の小さい転職エージェントの方が自己分析を丁寧にやってくれます。
なぜなら、大手の転職エージェントのキャリアコンサルタントと呼ばれる転職相談を受ける人にはノルマがあり、より多くの人を転職させないといけないからです。
一方、中小のエージェントのいくつかの会社は、月に数人、もしくは1人でも転職を成功させれば、成り立つビジネスモデルの会社もあります。
このような会社であれば、多くの求職者にアプローチするよりも、1人1人に向き合う時間を増やすことで確実に転職に成功してもらう方が自社のビジネスモデルに合っているのです。
自己分析をしっかりやってくれるエージェントは転職活動に不可欠
では、規模の小さい転職エージェント全てが自己分析をやってくれるか?といえばそうではありません。
中小のエージェントの中にも、大手とまったく同じやり方で運営しているエージェントも沢山あります。
その場合はただ単に規模が小さいだけで、求職者にメリットが全くないので大手を使った方が良いです。
「自分に向き合って転職をサポートしてくれる」ことを目的にする場合の、自己分析やキャリア相談に強いエージェントをご紹介します。

この転職エージェントはリクルートの出身のスーパー営業マンの佐地さんが立ち上げた会社です。

しかも、大手のエージェントと異なり、キャリアコンサルタントが3人しかおらず、少数精鋭の人材紹介会社です。

そのため、基本的には完全紹介制となっていますが、同じリクルートということで本ブログを読んだ方はご対応頂けることになりましたので、ぜひ下のリンクから相談してみてください。
佐地さんはベンチャー役員、会社員、経営者、企業の全てを経験しているので今後のキャリアに関して幅広いアドバイスをもらうことができますので、キャリアに悩んでいる方は相談見ると新たな発見があると思います。
転職活動の合否はエージェントの利用の方法で決まる
今回は実際にリクルートの面接で不合格になった人の事例を用いて、転職活動で失敗する人の共通点や分析を行いました。
世の中には転職ノウハウや小手先のテクニックの情報で溢れていますが、自分に向き合い、本質的なことを考えなければまったく意味がありません。
希望通りの企業に転職したとしても自分のことを知らなければ、長い目線で見たときに失敗します。
なぜなら、深く考えていない「希望の企業」はあなたの本当に「希望の企業」ではないからです。。
例えば、リクルートの面接で通過できない人の不合格理由は「なぜリクルートに来たいのか?」が面接官に伝わらないことです。
大手のエージェントを使うのがダメというわけではありません。むしろ、大手ならではの強みを理解して是非活用すべきです。
最も重要なのが、「自分がなぜそのエージェントを選んだか?」を理解していることです。
その理由が

ブログに紹介されたからなんとなく
ではダメですよね?
しかし、転職者の多くは、転職ブログやメディアを見て、オススメされたエージェントに言われるがまま登録して、今度はエージェントに言われるがままに求人に応募して、見事落選する、というサイクルに陥っています。
自分の人生を決める転職をサポートする人(エージェント)を選ぶことは、転職の面接と同じくらい重要なことなのです。(転職ブログを鵜呑みにすると転職を失敗することを論理的に説明)
みなさんが自分が望む転職活動ができることを願っています。
コメント