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銀行よりも銀行のお仕事で利益を出していた中小企業のお話

2020 5/11
銀行よりも銀行のお仕事で利益を出していた中小企業のお話

現在の世の中では、競合他社よりも多くの利益を上げることがどんどん難しくなってきています。

ぼくが在籍していた銀行業界はその最たる例で、クラウドファンディングやブロックチェーンの出現により、付加価値が見出せない状況になっています。

その中で、銀行は今後どんなビジネスを展開していけばいいのでしょうか?

今回は、銀行の時のお客様で今後の時代においても必要なビジネスの本質をついて、成功している企業をご紹介したいと思います。

ビジネスモデルだけのお話だけでなく、いち営業マンとしても参考になりました。

ぼくはこの経営者の考え方や姿勢を学んだおかげで、その後、銀行で全国MVP2回やリクルートでも全国1位を取れたと考えています。

ビジネスで良い成果を出すための本質は何か?

この1つの答えを、今回ご紹介する銀行の時のお客さんから学んだと思います。

目次

銀行よりも銀行らしいビジネスモデルを展開しているA社

取り上げる会社(以降はA社と呼びます)の事業内容は多岐に渡りますが、会社は人目のつきづらい場所に位置し、事務所もこじんまりしています。

銀行員時代に何度も足を運んだのは、自分の営業数字のためでもなく、A社の社長が話してくれる事業内容に興味があったからです。

A社プロフィール

・創業10年、従業員5名で売上は年間3億程度

・社長は2代目の40歳。

・事業内容は①中古車の売買、②損害保険の代理店業務、③車のリース業

今回、注目するのはA社が行っている『③車のリース事業』です。『車のリース業』と書きましたが、実態は『金貸し業』です。

この中小企業の取引先は主に運送業者

中でも金銭的に余裕のない運送会社が多く、資金繰りに困っているような会社ばかりを相手にビジネスを行っていました。

まず、A社は資金繰りが厳しい運送会社が保有しているトラックを現金で買い取り、所有権を得ます。
すると、運送会社には一時的にトラックを売却した分のキャッシュが入り、資金的に潤います。

次に、A社は買い取ったトラックを買取元の運送会社に手数料をつけてリース(レンタル)します。

運送会社からすると、自分が保有していた車の所有権を譲り、同じ車を毎月借りているという状況になります。一時的にキャッシュが入り資金が潤沢になるお礼として、リース料を支払うことになります。

このリース料というのは、先にまとまった現金を借りれるメリットとしての対価にあたり、銀行でいう金利にあたります。

つまり、A社が行なっているビジネスは『金貸し業』と同じであり、「運送会社に特化した銀行」とも言えるビジネスモデルです。

銀行と同じビジネスモデルで銀行より感謝される事業

当時の銀行が、企業に貸し付ける際の金利は約1%程度。一方で、A社が運送会社からもらっていたリース業を金利に直すと、なんと10%〜15%でした

なぜ、こんなにも違うのでしょうか?

それは困っている時に救済してくれた「恩義やつながり」が大きな付加価値となっているからです。

もう少し細かくA社の事実を見てみます。

A社は銀行が貸さないような信用度の低い会社に対して、車を買い取り、リースバックをしていました。簡単に言えば、儲かっていなく、資産もないような会社です。

このような会社と取引をすることは、当然リスクがあるので、それだけリターンも大きいのは当然のことです。

しかし、さすがに銀行の金利が1%であることに対し、A社が10〜15%も取れるほどのリスク差はないはずです。

では、その分の差はなにか?というと、「いかに困っているときに助けたか?」によるものだと思います。

これはリスクと似て非なるものです。たとえ自社がリスクを負って相手に何かをしていると思っていても、相手がそれを望んでいなかったり、それに対して感謝をしてもらっていなければ何の価値も生みません。

A社は相手に最大限の感謝をされていたからこそ、銀行では考えられないような金利を取ることが出来、かつ将来の取引も保証されていたのです。

ぼくはこれが商売の本質であると感じました。

お客さんが困っているものを助けることが商売の本質

人を惹きつけることは最大の差別化になる

銀行は、お金を必要としていない会社に対し、頼み込んでお金を借りてもらうことが多いです。

一方、A社は倒産の危機にある会社に対し、リスクを負って資金の貸付を行っていました

そこで、A社に救われた会社はどうでしょうか?

倒産の危機であった会社が業績が回復・安定してきて、銀行が貸したいと思うほどの規模の企業になったとします。その場合、銀行がいくら安い金利で提示してきても、その何倍もの金利でA社から借りるのではないでしょうか?

A社の話ではないですが、銀行の営業をしてる際に、

昔、〇〇銀行に助けてもらったから〇〇銀行からしか借りない

という断り文句を何度も聞きました。

そしてA社に助けてもらった会社は、知人の会社が同様な状況に陥った場合、この”恩義”の話をします。業界内は狭いので、クチコミが連鎖を生み、どんどんA社への依頼が増えていきます。

A社は同業界内での事業は銀行と同じ業務なのにも関わらず、銀行では考えられないほどの金利で貸付を行えるポジションを築いていきます。

繰り返しになりますが、それは”恩義やつながり”によるものです。

A社から学ぶこれからの時代においても大切なこと

インターネットを初めとした技術革新により、業務の効率化やコスト削減による価格メリットだけではビジネスとしての成功が難しくなっています

反対に『ブランド』『ビジョン』などの価値が相対的に高まっており、たとえ価格が高くても、いかに差別化を図ってお客様を惹きつけられるか?が重要なポイントになっています。

ぼくはこの銀行員時代の経験から、A社のように過去からの関係性や、人との繋がりによってクライアントを引きつけることはとても重要なことだと感じました。

これは企業だけでなく、営業マンや1人の従業員にも同じことが言えるはずです。

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会社員をやりながら、最大限に楽しい日々が送れるように日々精進し、自分というビジネスパーソンに付加価値をつけてくことがこれからの時代に求められるのではないでしょうか?

1つの組織で一定のポジションを築いたとしても、その組織の中でしかキャリアを築けないかもしれません。これは1つの会社の業績に自分のキャリアプランを依存することと同義であり、リスクだと考えています。

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この記事を書いた人

そそのアバター そそ 現コーポレートベンチャーキャピタリスト

元リクルート営業、元銀行の法人営業。銀行の営業では全国1位、リクルートでは3年の在籍で2回の年間表彰を受賞し、新規事業PJ立ち上げも経験。営業一筋だったキャリアから一転してベンチャー投資の世界に飛び込むまでのキャリア論を記載

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